鳥取詐欺女、不審死の矢部さんと「もみ合いになった」…同居男に話す(スポーツ報知)

 鳥取県の男性連続不審死で、同県北栄町沖の日本海で遺体が見つかった同県若桜町のトラック運転手・矢部和実さん(当時47歳)の行方不明当日、鳥取市の元スナック従業員・上田美由紀容疑者(36)が北栄町の海岸で「矢部さんがいなくなった。もみ合いになった」と同居の男(46)=窃盗などの罪で起訴=に話していたことが31日、男の弁護人への取材で分かった。また、鳥取署捜査本部は、上田容疑者を殺人などの疑いで立件する方針を固めた。

 上田容疑者の、矢部さん不審死への関与を疑わせる新証言が“身内”から飛び出した。

 上田容疑者とともに窃盗などの罪で起訴され、鳥取市内のアパートで、上田容疑者と5人の子どもと同居していた男が、弁護人に証言したところによると、上田容疑者は昨年4月4日、北栄町の海岸から携帯電話で男に連絡してきた。男が車で指定の場所に行くと、矢部さんの軽トラックが止めてあったが、矢部さん本人の姿はなく、近くの海や林を捜したが、見つからなかった。

 上田容疑者は衣服がぬれており、「矢部さんと一緒にいたが、いなくなった」「もみ合いになった」と男に説明した。「着替えたい」とも話したため、車で現場を離れたという。

 その後、矢部さんは同月11日に、軽トラックが放置された場所から約3キロ離れた北栄町沖で、遺体で見つかった。捜査関係者らによると、衣類を着けていなかった。矢部さんが上田容疑者に100万円以上を貸していたことが分かっている。上田容疑者は、元弁護人に「矢部さんとは顔見知りだが、ほかの女性の交際相手でわたしとは関係ない」と説明していた。

 矢部さんの遺体からは、上田容疑者が殺害したとされる鳥取市の電器店経営・円山秀樹さん(当時57歳)と同様の睡眠導入剤の成分が検出されており、捜査本部は上田容疑者が矢部さんも殺害した疑いが強まったとして、殺人などの疑いで立件する方針を固めた。円山さんに対する強盗殺人の捜査が終わり次第、本格捜査する。上田容疑者が逮捕されれば、詐欺や窃盗での5度と、円山さんに対する強盗殺人容疑に続き、7度目の逮捕となる。

 捜査本部は矢部さんらと同様、遺体から睡眠導入剤の成分が検出された無職・田口和美さん(当時58歳)の不審死についても捜査している。田口さんは上田容疑者と同じアパートの住人で、上田容疑者が食事や身の回りの世話をしていたが、昨秋になって体調を崩し、昨年10月27日に自宅から救急搬送されたが、急死した。

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